だから、逆走してもOKなんじゃないですか?
ところで、バッターランナーの逆走と言えば、メジャーリーグでおもしろいプレーがありましたよね。
めちゃめちゃおもしろいので、これも後で紹介します。
この記事はこんな人にオススメ
- ランナーの逆走に関する野球ルールを詳しく知りたい人
- バッターランナーが逆走している間に得点が入った珍プレーを動画で見たい人
ランナーの逆走に関する野球ルール
ランナーの逆走に関する規定
バッターランナーを含めてランナーの逆走って許されているんでしょうか。
公認野球規則には、次のような規定があります。
走者が正規に塁を占有した後に塁を逆走したときに、守備を混乱させる意図、あるいは試合を愚弄する意図が明らかであった場合。
この際、審判員はただちにタイムを宣告して、その走者にアウトを宣告する。
(中略)
【注】たとえば、一ゴロを打った打者が一塁手の触球を避けようとして、側方に離れて走らない限り、逆走するようなことはさしつかえないが、本塁に達するとアウトになる。
引用元:公認野球規則2021年度版 5.09b(10)より
公認野球規則に書かれている通り、走者が逆走した場合はアウトになる可能性があります。
今、パッと思いつく限りでは、フライを直接キャッチしたと勘違いしてランナーが帰塁する場合は、アウトにならないプレーかなと思います。
それ以外は、逆走する必要のないケースだと思いますので、その状況で逆走するとアウトが宣告される可能性は高いでしょう。
いずれにしても、審判の判断によりますので、絶対にこうなると言うことは難しいです。
バッターランナーの逆走は認められる
一方、バッターランナーはというと、逆走はOKとなっています。
引用した公認野球規則の【注】に書いています。
ただし、本塁まで戻ってしまうとアウトになります。
この後で紹介するMLBの珍プレーでは、バッターランナーは本塁まで戻っていません。
だから、審判はバッターランナーにアウトを宣告しなかったということでしょう。
MLBで実際に起きた珍プレー
バッターランナーが逆走している間にホームイン!
バッターランナーが逆走している間にホームインしてしまったという珍事は、2021年5月28日(日本時間)のMLBの試合で起きました。
プレーの概要を説明しておくと、2アウトの場面でバッターがサードゴロを打ったんですね。
そして、一塁へボールへ送球したんですが、なぜか一塁手がバッターにタッグをしようとしました。
少し送球がそれたからかもしれませんけど。。。
次の瞬間、なんと!バッターは本塁方向へ逆走したのです!!
そして、なぜか一塁手はこのバッターを追いかけてしまいました。
ゆっくりと本塁に追い詰めて・・・と、しているその隙に二塁ランナーがホームへヘッドスライディング!!
「セーフ!!」
もうこの瞬間にみんなわけわからなくなっているんですよ。
「え?セーフ?セーフなん??」みたいな。笑
バッターランナーは、はしゃいで一塁へ走るの忘れてるし。
一塁手は「え?え??」って感じだし。
キャッチャーからの送球は悪送球になるし、そもそも一塁ベースカバーいないし。
悪送球の間にバッターランナーが2塁まで行ってしまうというおまけ付きのプレーでした。
では、動画どうぞ。
El Mago magic!
Have you ever seen anything like this?! pic.twitter.com/aHQs6eAxCG
— MLB (@MLB) May 27, 2021
一塁手の対応の正解は?
このプレーは、2アウトで起きたものです。
だから、単純に一塁手がファーストベースを踏んだら終わりですよね。
同じようにパニックになる可能性あると思います。
まず、野球の得点ルールは、このように定義されています。
野球の得点ルール
- 第三アウトが成立する前にランナーがホームベースを踏んでいれば得点になる
- 第三アウトがフォースアウトの時は、ランナーが先にホームベースを踏んでいても得点にならない
バッターランナーを1塁でアウトにするプレーは、フォースアウトです。
ですので、途中でどんなプレーが起きても、バッターランナーを1塁でアウトにしさえすれば得点は入らないのです。
だから、一塁ベースを踏めばいいというだけのこと。
バッターランナーの逆走は守備を混乱させていないのか?
次に、バッターランナーの逆走行為そのものが守備を混乱させる意図があったとも取れます。
しかし、上で引用した公認野球規則の一文は、次のように書かれていましたよね。
走者が正規に塁を占有した後に塁を逆走したときに、守備を混乱させる意図、あるいは試合を愚弄する意図が明らかであった場合。
バッターランナーは、まだ1塁に到達していないので、塁を占有した状態ではありません。
したがって、この規定を受ける対象にはなっていないのです。
だから、バッターランナーが逆走しただけではアウトにはならないのです。
バッターランナーの逆走 まとめ
以上、バッターランナーの逆走に関する公認野球規則を解説しました。
バッターランナーの逆走の規定を再度まとめておきます。
ランナーの逆走のルール
- ランナーは塁を占有した後、守備を混乱させたり、試合を愚弄する意図で逆走した場合は、アウトになる
- バッターランナーは、逆走してもさしつかえない
ただし、本塁まで到達するとアウトになる
これで実際の試合で逆走する場面に遭遇しても、自信を持ってアウトかどうか判断できるかと思います。
まだ自信がない場合は、公認野球規則の部分を繰り返し読んでみてください。
ところで、ランナーに関する他のルールの解説記事もいくつか用意しています。
下記3つがよく読まれていますので、良かったら参考に読んでみてください。
第三アウトの置き換えとは?なぜ1イニングで4つのアウトが必要なの??
続きを見る
ベースを踏み忘れたらホームランはどうなる?得点は入るの??
続きを見る
ランナーを追い越したらアウトになるの?ケーススタディで詳しく解説!!
続きを見る
関連情報
野球のバット選びって難しくありませんか?
購入前にバットを練習や試合で試せる方法があるんですが興味ありますか?
YESなら、これを読んでみてください。