
自分の言葉で説明できるくらいに理解できていますか?
例えば、ライン上の打球はファールでしょうか?それともフェアでしょうか?
どんな打球でも自信を持って判定できるようファールとフェアの判定基準を理解しておきましょう!
ファールとフェアを図解で理解しよう!
ファールラインの外側が赤く塗られていますね。
この赤いエリアがファールゾーンです。
そして、よく見ると赤く塗られた領域は、ファールラインの外側の端までとなっています。
すなわち、ファールラインの外側の端がファールゾーンとフェアゾーンの境界です。
打球が空中を飛んでいても地面を這うようなゴロであっても、打球がこのファールラインに少しでもかかっているとフェアとなります。
ファールライン自体もフェアゾーンであることに注意してください。
メモ
ファールラインとは、ホームベースと1塁ベース、3塁ベースをそれぞれ結んだラインを外野まで延長した線のことです。
野球のフェアとファールの判定基準
上の図は、どのような打球がフェアになるのか、またファールになるのか整理した図です。
この図で打球の状況をたどっていけば、フェアかファールの判断ができるようになっています。
例えば、ライナー性の打球が1塁ベースを越えてからファールゾーンで地面に着いたとしましょう。
結論を言えば、この打球はファールです。
これを上図でたどると次のような手順になります。
上図のたどり方
- 打球が地面に着いているので、上図の「打球」から下にたどって「打球が地面に着いた」へ行く
- 打球は1塁ベースを越えてから地面に着いているので、「打球が地面に着いた」から下にたどって「1塁または3塁ベースを越えて打球が地面に着いた」へ行く
- 打球はファールゾーンで地面に着いたので、「1塁または3塁ベースを越えて打球が地面に着いた」から下にたどって「ファールゾーンで地面に着いた」へ行く
- 「ファール」にたどり着くので、判定はファールになると判断する
とはいえ、実際の試合ではフェアかファールか判断を迷う場面が出てくるでしょう。
そこで判断に迷いやすいポイントを補足しておきます。
補足① 野手が触れた位置で決まる
図の中に「フェアゾーンで野手がボールに触れた」と「ファールゾーンで野手がボールに触れた」という判定基準があります。
ポイントは、野手がボールに触れた位置でフェアかファールが決まるということです。
つまり、仮に野手の足がフェアゾーンにあったとしても、野手がボールに触れた(グラブまたは手の)位置がファールゾーンだったならファールと判定されるということなのです。
野手の位置ではなく野手がボールに触れた位置が判定基準になることを覚えておいてください。
補足② 内野でボールが動いている間はフェアかファールか決まらない
野手がボールに触れていない限り、打球が止まるまではフェアかファールかが決まりません。
だから、ケーススタディのケース②で記載するようなことが起きる可能性があるのです。(ごく稀ではありますが)
フェアとファールの判定に関するケーススタディ
ファールとフェアの判定基準をより深く理解するために具体的なケースを考えてみましょう。
ケーススタディを読んで、それぞれの打球がフェアかファールか考えてみてください。
ケース① 内野で転がる打球
ケースの説明
- ホームベースと3塁ベースの間のファールライン付近のフェアゾーンを打球が転がっています。
- 三塁手が前にダッシュしてきて、このボールを捕ろうとしています。
- ボールがファールラインを越えてファールゾーンに転がったところで三塁手はボールをキャッチしました。
しかし、三塁手の足はフェアゾーンに着いています。

解説
判定はファールです。
補足①で説明した通り、フェアかファールかは野手がボールに触れた位置で決まります。
野手がフェアゾーンでボールに触れたらフェア、ファールゾーンでボールに触れたらファールです。
野手の体がどこにあるかは関係ありません。
ケース② 内野で転がる打球
ケースの説明
- ホームベースと3塁ベースの間のファールライン付近のフェアゾーンを打球が転がっています。
- 三塁手が前にダッシュしてきて、このボールを捕ろうとしています。
- ボールは、三塁手が打球に触れる前にファールゾーンに入りました。
- ところが、三塁手が打球に触れる前に打球の方向が変わってフェアゾーンに入ってきました。
(きっと、石ころにでも当たって打球の方向が変わったのでしょう) - そして、フェアゾーンで三塁手は打球を捕りました。

解説
判定はフェアです。
ベース手前を転がった打球は野手がボールに触れるかボールが止まったところでフェアかファールかが決まります。
このケースではファールゾーンで野手はボールに触れておらず、フェアゾーンに入ってきたからボールに触れたためフェアとなります。
ケース③ 外野へのライナー性の打球
ケースの説明
- 打球は強烈なライナーで1塁ファウルゾーン上を外野へ向かって飛んでいます。
- 打球は1塁ベースをファウルゾーン上で通過しました。
- その後、打球にスライスがかかってライトのフェアゾーンに打球は落ちました。

フェアとファールのルールを理解するための例として考えてください。
ちなみに、プロ野球の試合では稀にこういう打球が飛んでいます。
解説
判定はフェアです。
地面に着く前の飛球(ライナーやフライ)は、ベースの内側や外側のどちらを通ったかに関係なく、ボールの落ちた位置または野手がボールに触れた位置で決まります。
このケースでは、ライトのフェアゾーンに落ちたところだけを見てフェアと判定します。
その他ファールになるケース
ここまでは打球がどこをどのように通ったかに注目してフェアとファールの判定基準について見てきました。
実は、打球の行方だけでなく、他にもファールと判定されるケースがあります。
最後に打球の行方以外でファールとなるケースをまとめておきます。
ファールになるその他のケース
- バッターに自打球が当たった
- ファールゾーンで審判に打球が当たった
- ファールゾーンで地面以外のもの(バット、キャッチャーマスクなど)に打球が当たった
自打球については、下記の記事で詳しい説明があります。
興味があれば、読んでみてください。
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参考自打球とは?バッターが打球に当たるとアウト?ファウル??
続きを見る
また、ファールに関連した審判のジャッジについて説明した記事もあります。
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参考球審と塁審がダブルジャッジ!?ファール判定の審判のルールとは?
続きを見る
その他、野球のルールに興味があれば、初心者向けにルールを説明した記事の一覧をチェックしてみてください。